血液浄化機器2020
第Ⅶ章 水処理装置 5.個人用水処理(RO)装置(HHD 用も含む)
五十嵐 洋行
1
1清永会天童温泉矢吹クリニック臨床工学部・臨床工学技士
pp.1047-1050
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001410
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
個人用水処理(RO)装置は,個人用透析患者監視装置(コンソール)へ透析用水を供給するために使用される.利用する環境は病院内で透析室までの移動が困難な患者が病室・集中治療室で血液透析をするため,もしくは在宅透析(home hemodialysis;HHD)となる.HHD を行う場合,患者は自宅に個人用RO 装置と個人用コンソールを1 台ずつ設置し,患者自身が二つの装置を操作し,血液透析を行う.血液透析は透析液水質の厳格な水質管理が規定されており,HHD も病院内透析と同様の透析用水の基準が採用されている.HHD は週間の透析回数を任意に設定することができるため,外来通院患者よりも透析時間が長い傾向がある.そのため,透析液の清浄化と水質管理は非常に重要であり,病院内の透析液と同等の水質が求められる.現在,個人用RO 装置は多くのメーカから販売されており,それぞれに用途,装置構成,洗浄方法に特徴があり,装置の選定はその特徴を把握することが重要である.本稿は個人用RO 装置の特徴として用途,装置の構成,洗浄方法について述べ,最新装置のフロー図を図10~18 に示す.
Copyright © 2020, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.