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第10回
背景を含めて理解しておきたい肺結節管理ガイドライン
石川 浩志
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科 放射線医学分野
pp.602-603
発行日 2023年5月26日
Published Date 2023/5/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001304
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Fleischner協会の『肺結節管理ガイドライン』は2005年に最初に出版され,2013年には非充実結節(subsolid nodule)のガイドラインが出版された。その後の新たな知見を組み込んで,充実結節と非充実結節の両方を含む形で2017年に改訂されたのが本ガイドラインである。このガイドラインでは,新しいデータと蓄積された経験に基づく現在の考え方を反映し,いくつかの実質的な変更がなされている。経過観察を必要とする結節の最小閾値サイズは6mm大と若干大きくなり,推奨される経過観察の間隔は患者ごとの肺癌の危険因子や好みに対応できるように医師と患者の裁量を拡大し,正確な期間ではなく範囲として示されるようになった。充実結節と非充実結節のガイドラインは1つの簡略化された表にまとめられており,複数の結節に対する推奨事項も含まれる。
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