発行日 2006年11月20日
Published Date 2006/11/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2007053221
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若年で再発の経過をたどった患者(34歳女性。未婚)が、両親(とくに父親)との関わりや医師との信頼関係の喪失などでさらに苦悩が深まり、看護介入に困難をきわめた事例を報告した。キーパーソンであった父親は病状説明の度にパニック状態となり、母親も体調を崩すといった状況に加え、患者は病状説明医師との信頼関係の喪失にも悩んでいたことが看護師の傾聴によって明らかになった。看護師は、患者の話をよく聞く姿勢があり、患者の気持ちを理解して希望に沿った対応ができる医師を選択し、患者との話し合いの場を設定した。そこで患者から「検査結果をこまめに説明してほしい」旨の要望が出され、以後は面談医師が窓口となって、医師側に患者の希望を取り入れる配慮がみられるようになった。
©Nankodo Co., Ltd., 2006