発行日 2005年9月20日
Published Date 2005/9/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2006062511
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癌の診断期から治療期を通して患者の心の動きをとらえることができず,患者と医療者との認識のズレを感じながらも,解決につながるケアを看護師が提供できなかった事例(56歳男性.原発性肺癌)を報告した.患者と医療者の間には病状に関して認識のズレがあり,このため医療者は告知後の患者と妻の反応をまったく予測することができず,これが告知の衝撃をより大きなものにした.また,患者はつらい副作用に対しても弱音を吐かず「大丈夫」と一人で耐えていたが,看護師はこうした患者の態度を周囲に対して気遣いをしていると受け止め,患者と十分なコミュニケーションをとることを怠った
©Nankodo Co., Ltd., 2005