発行日 2002年3月20日
Published Date 2002/3/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2002182167
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頭頸部がんの手術により容貌が著しく変化した12例を対象に,WHOの新障害概念を用いて退院後の社会参加と関連要因を分析した.術後容貌が著しく変容した人々の社会参加は縮小閉鎖型と不変拡大型に二分され,不変拡大型は縮小閉鎖型の約1.5倍であった.社会参加の不変拡大型と縮小閉鎖型の2群間で年齢,性別,術後の生存期間,構音障害を除く咀嚼障害等の機能障害,および活動の制約に顕著な差は示されなかった.社会参加の2群間で差を示すのは障害の受け止め方であり,拡大不変型は障害を肯定的に受け止め,縮小閉鎖型は否定的に受け止める傾向が顕著に示された.障害の肯定的受け止めには,術前の手術説明と自己決定の有無,ソーシャルサポート,術後の生存期間の関与が大きい
©Nankodo Co., Ltd., 2002