発行日 1996年10月20日
Published Date 1996/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.1997131063
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造血器腫瘍疾患で化学療法を受けた外来通院中及び入院中の患者102例(男66名,女36名,平均49.4歳)の自尊感情を分析した.尺度にはRosenbergの自尊感情尺度を用いた.自尊感情得点は,平均27.6点,標準偏差5.3点であり,男の方が女よりやや高い傾向が認められた.性格型では,感情や行動を抑制しがちな内向型(I型)よりも活動的で情緒が安定している外向型(II型)の方が明らかに高かった.がん化学療法による副作用症状の有無と自尊感情得点との間には有意差が認められなかった.性別,病名,年齢,仕事や学業の変化,移植の有無,性格型,同居人数,支えになる人,化学療法説明の有無の一般的背景の9要因について数量化I類による分析を行った.その結果,自尊感情はこれらの要因で約70%が説明できた.要因のうち性格型,年齢,化学療法の説明,性別が大きく影響していた
©Nankodo Co., Ltd., 1996