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末梢血のDNA検査によるクローン性造血の検出によって造血器腫瘍の発症を予測できるか
片岡 圭亮
1
1京都大学 大学院医学研究科腫瘍生物学
キーワード:
染色体異常
,
造血器腫瘍
,
SNPs
,
マイクロアレイ解析
,
DNA (Cytosine-5-)-methyltransferase 3A
,
クローン性
,
TET2 Protein
,
ASXL1 Protein
Keyword:
Chromosome Aberrations
,
Hematologic Neoplasms
,
Polymorphism, Single Nucleotide
,
Microarray Analysis
,
DNA Methyltransferase 3A
,
ASXL1 Protein, Human
,
TET2 Protein, Human
pp.961-963
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016044809
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近年,次世代シーケンス技術の発達により,健常者においても末梢血に体細胞変異を伴うクローン性造血が認められることが明らかになってきた.このクローン性造血は,造血器腫瘍の前段階と考えられ,若年者ではまれであるが,高齢者では10%以上と高頻度に認められる.重要なことに,末梢血におけるクローン性造血の検出は,将来の造血器腫瘍の発症リスクや予後と密接に関連することが示されている.今後,クリニカルシーケンスの導入により,このような知見が実際の臨床に生かされることが望まれる.
©Nankodo Co., Ltd., 2015