《高齢者特有の症状に対応する 老年症候群》褥瘡

･褥瘡は持続的圧迫による組織の虚血がもたらす組織壊死である。圧迫により生体内では応力が生じ、骨周辺の応力が最大となる。･皮下脂肪組織以下にまで壊死が達する深達性褥瘡の治療目標は、壊死組織が存在する黒色期から黄色期にかけては壊死組織の除去と感染制御であり、肉芽組織が形成され上皮化が進行する赤色期から白色期にかけては適度な浸潤環境保持と創面保護である。･創の状態を正しく評価して、適切な外用薬、創傷被覆材を選択し使用する。･予防の基本は体圧分散寝具などの使用と体位変換である。患者の状態を評価して、これらを適切に実行する。･在宅患者に創周囲の発赤および腫脹、発熱が認められる場合には、ただちに入院させる。