今日の問題点
保険診療における手術報酬の診療科間格差 骨・軟部腫瘍手術に対する低評価
池上 政周
1
,
五嶋 孝博
,
津田 祐輔
,
山田 直樹
,
山川 聖史
,
穂積 高弘
1がん・感染症センター都立駒込病院 整形外科・骨軟部腫瘍科
キーワード:
医療費
,
骨腫瘍
,
軟部組織腫瘍
,
診療報酬
Keyword:
Bone Neoplasms
,
Health Expenditures
,
Soft Tissue Neoplasms
pp.1407-1411
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014042071
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2011年1~3月に外科系診療科で手術を受けた全患者1120例を対象として、手術点数を医師拘束時間で序した値(単位点数)を計算し、診療時間について比較した。その結果、総手術報酬は約2984万点で上位3診療科で全体の44%を占めていた。診療科ごとに最も多く行われている手術の報酬合計は1224万点(294件)で、全報酬の41%を占めていた。手術1件あたりの手術報酬は平均26643点であった。また、手術報酬と医師拘束時間の散布図を製作したところ、手術報酬と医師拘束時間には正の相関が認められた。全手術の平均単位点数は3062点で、最も高額であったのは眼科の11930点、最も低かったのは骨軟部腫瘍科の945点であり、整形外科は2680点であった。
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