養成施設卒業研究誌上コンペ
ダイアフラム型血液ポンプの光学式流量計の開発
松澤 圭吾
1
1埼玉医科大学 保健医療学部医用生体工学科
キーワード:
人工心肺
,
光
,
流量計
,
デジタルカメラ
,
電荷結合素子
Keyword:
Heart-Lung Machine
,
Light
,
Flowmeters
pp.680-681
発行日 2014年6月25日
Published Date 2014/6/25
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ダイアフラム型血液ポンプの光学式流量計について検討した。ダイアフラム膜の形状を動的に測定するため、縞パターン投影法を用いた3次元形状測定技術による光学式流量計を開発した。駆動装置を用いた実験では、固定レート60回/分、収縮相:拡張相=6:4で駆動中のダイアフラム膜の変化をCCDカメラで撮像した。ダイアフラム膜が膨らむほど位相分布は白色となった。CCDカメラの特性から、時間分解能は0.03s、容積分解能は0.8mLが得られた。ダイアフラム膜の1拍分の容積変化は血液ポンプの一回拍出量に相当した。ダイアフラム膜の動きからの瞬時流量が評価でき、血液ポンプの収縮相と拡張相ごとの流量も確認できた。さらに1拍分ごとの充満量と拍出量が実測できるため、血液ポンプのフィリングの定量化が可能となり、拍出量低下や血栓形成のリスク軽減にもつながった。ダイアフラム膜の変形の観測により膜の劣化や破損の予測も期待できた。
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