養成施設卒業研究誌上コンペ
人工心肺回路での溶存ガス発泡の実験的検討
細部 一貴
1
1埼玉医科大学 保健医療学部医用生体工学科
キーワード:
温度
,
気体
,
酸素
,
人工心肺
,
二酸化炭素
,
熱交換器
Keyword:
Heart-Lung Machine
,
Gases
,
Temperature
,
Carbon Dioxide
,
Oxygen
pp.710-711
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
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- 文献概要
人工心肺回路において、従来の復温時の血液温度管理の妥当性と炭酸ガス置換後の充填液と血液の混合時の発泡現象を水実験にて検証した。3.5Lの水をローラーポンプにより1.0L/minで循環させ、復温の実験中は、人口肺に100%酸素および21%酸素(空気)を1.0L/minで吹送した。炭酸ガス置換の実験では、実験回路内の炭酸ガス置換後に水を充填し、実験中は人工肺への酸素吹送を停止した。各溶存ガスともに熱交換器による加温で循環水に発泡が生じた。検出した気泡のほとんどが35μm未満の微小気泡であった。各ガスともに初期温度との温度差が大きいほど多くの気泡を検出した。炭酸ガスを溶解させた循環水において検出した気泡数は顕著に多かった。いずれの初期温度の実験においても、熱交換器前後での温度差が約5~10℃で発泡を認めた。
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