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今回の第29巻5号には,原著3編と症例報告5編を掲載させていただきました.ヘルニアに関する論文が3編(原著1編・症例報告2編),AI関連の原著が1編,腹腔鏡とロボット手術の比較の原著が1編,手術孔の工夫の症例報告が1編,妊娠中の工夫の症例報告が1編,ICG使用に関する症例報告が1編でした.ヘルニアに対する論文投稿は多いですが,まだまだ工夫や適応に関しての検討があることを再確認できました.術中のICG使用は様々な分野で行われていますが,カメラ精度の向上などもあり今後も広範囲の領域の場面で使用されていくかと思われます.AIを手術記録の自動化と結びつけて検討された論文は目新しく思われました.今後も多方面でのAIを併用した内視鏡手術の投稿が増えていくと思われます.ロボット手術と内視鏡手術との比較の論文は多いですが,今回の論文では直腸がん術後の復職状況を中心に考察されていました.われわれ呼吸器外科領域でも,2024年6月より肺悪性腫瘍以外(炎症性疾患や良性腫瘍など)の肺葉切除と区域切除のロボット手術が保険適応となりました.また,他領域同様に2024年よりロボット手術での胸腔鏡安全技術認定制度への申請が可能となりました.今まで以上に呼吸器外科領域の内視鏡手術に関する論文の投稿をお待ちしております.
世の中では,MLBオールスターで大谷選手がホームランを打ち,そのアメリカでは大統領選前に銃撃事件が起こり,日本通貨の円安が続き,コロナ流行(KP.3)もいまだ完全に終息せず,そんな中2024年7月26日よりパリオリンピックが開催される予定(掲載時には終わっておりますが)です.日本をはじめとした各国の選手がきっと活躍してくれることでしょう.世の中で様々なことが起きている中で,日々平穏な日常生活を過ごせることに感謝しつつ,今後も日本内視鏡外科学会がさらに発展していくように能城編集主幹の下で編集委員の一人として貢献できるよう努めていく所存です.
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