特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
ステップダウン型受動的回避実験
岩崎 克典
1
1福岡大学薬学部応用薬理学教室
pp.498-499
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900807
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目標
ステップスルー型受動的回避実験が夜行性の小動物の暗い場所を好む習性を利用するのに対して,ステップダウン型受動的回避実験では狭いプラットホームを設置しその上に動物を乗せ,床へ降りるまでの時間を測定する。基本的にはステップスルー型と同じ1回試行型の実験であり,学習獲得後に健忘を引き起こす操作をすることにより逆行性健忘を生じさせることが可能であり,脳機能改善薬やいわゆる抗痴呆薬の薬効評価の第一段階(前臨床試験)として用いるには簡便かつ有用な方法である。
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