#総合診療
#書評:ケースで学ぶ女性医療実践ガイド
大須賀 穣
1,2
1帝京大臨床研究センター
2東大
pp.1158
発行日 2026年10月15日
Published Date 2026/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510360101158
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昨今の女性の健康意識の向上により、さまざまな訴えで産婦人科ならびに女性医学を取り扱う他の診療科を受診する患者さんが増加している。今回発刊された『ケースで学ぶ女性医療実践ガイド』はこのような患者さんを適切に診療するために必携の書である。編者の甲賀かをり先生、小川真里子先生は女性医学の領域において日本の第一人者で知識、経験共に豊富であり、明快な数々の講演で多くの聴衆に支持されている。そして編者の選ばれた著者はそれぞれの領域の専門家として多くの患者さんを診察されており、専門家として啓発・教育においても有名である。このため、本書は従来の類書とは異なり要点が簡潔かつ十分にまとめられており、その背景も読みやすく整理されている。女性医療を行う者にとって必要な全ての疾患などが網羅されており、診察時の手引きとしても活用できる。
また、各項目の最初にあるケーススタディは実際の診療の現場を想起させるので解説がとても頭に入りやすい。参考文献も必要性が高いものに絞られており、使いやすい。本書籍では各項に「私の奥義」として専門家ならではのノウハウが詰められており、とても貴重である。「私の奥義」だけを読んでも明日からの臨床が大きく発展することは間違いない。女性医学の領域では薬の開発が日進月歩であり、多くの新薬が登場しているが、本書の処方例には最新の薬剤の使用法もわかりやすく記載されており、最新の治療を患者さんに届けることができる。学会のガイドラインからは得られない情報がこれほど多く、かつ、コンパクトに詰まった書籍を私は見たことがない。ぜひとも診察室に常備して診療の合間や診療後の学習時間に活用していただきたい。

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