ほっとらいん ふろむ ほんごう
「病気とは何なのだろうか?といつも思う」―第41回大宅壮一ノンフィクション賞贈呈式より
pp.605
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101663
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さる6月18日(金),第41回大宅壮一ノンフィクション賞の贈呈式が帝国ホテル(東京・千代田区)で開催され,『逝かない身体―ALS的日常を生きる』(医学書院刊)の川口有美子さんが受賞した。
総評を述べたのは『文藝春秋』6月号で,同作を「尋常ではない」と評した猪瀬直樹氏(作家)。「まず,『逝かない身体』というタイトルに驚いた。ALSという病気のこともよく知らなかった。読み進めるうちに,私たちの日常の向こう側から来たかのような表現の数々にまた驚かされた。とくに,介護を『蘭の花を育てるように』と喩えたところでは驚愕した。他者の生命をまるで共有するかのよう,宇宙的にとらえているかのようで,生命の深さを感じさせられた」と称賛した。
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