グラフ
女性心理の安定と成熟をめざして—心療産婦人科を推進する近藤俊朗氏
本誌
pp.557-560
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206676
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女性には,その生きる社会と文化によって規定された特有の心理が存在する.もちろん男性にも特有の心理はあるのだが女性をまず特徴づけているのは,産む性だということであり,しかし"産む性"を担っているがために,精神面への不協和音も派生しやすい.産婦人科領域が身体面のみを診ているうちは,真に治療を行なっていることにはならないと,心の面を重視した心療産婦入科を提唱し,積極的に取りくんでいるドクターがいる.川崎市・新丸子で開業している近藤俊朗氏がその人である.
近藤氏が心身医学の一分野である心療産婦人科に関心をもつようになったのは,もともと心の問題に関心があったことと,患者さんの訴えをきいていて,症状をひき起こしているのは,出口を見い出せないでいる悩みやこだわりにもあるのではないかと,確信するようになったからである.
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