特集 助産婦に必要な薬の知識
(2)新生児とくすり
塗り薬・ローション(沐浴剤)
山本 一哉
1
1国立小児病院皮膚科
pp.37-41
発行日 1969年10月1日
Published Date 1969/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203815
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はじめに
母体から独立して生活を開始した新生児・未熟児(以下新生児)にとって,その生活環境の変化は非常に大きなストレスであろうと考えられる.そしてこの変化を直接に感知する部分は,まず皮膚であるといえよう.したがって新生児の皮膚に認められる諸変化には,それ以降の時期に皮膚科学的に問題とされるような病的変化とはまた別なものも含まれるであろうということが容易に想像される.
新生児期には皮膚が構造的にも機能的にも未完成の状態にあるといわれている.それゆえ新生児に使用される種々の皮膚外用剤は,このような条件に適合するようなものを,誤りなく使用することが重要な問題となる.そのためにもまず新生児の皮膚の持つ特徴を理解した上で説明を進めたい.
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