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東京も梅雨入りした.近くの根津神社のつつじ祭りが終わったら,紫陽花が日に日に花弁を広げつつある.本学に留学している外国人学生を相手にOSCE(objective structured clinical examination)をしている姿をみて心配になったが,半分どうにかなるだろうと半ば諦めぎみで海外に学生を連れて病院実習を行った.しかし実際に行ってみたところ,学生の対応力に目を見張った.これからは海外勤務も海外からの受け入れも増加するだろう.新しいことにチャレンジする若者が増えてほしい.浅香先生のようにどんどん海外に出て行っていただきたい.また清水先生の「HENTAI」はこだわりを持った方々という意味ですね.「HENTAI」だらけになればよいのにと私も思う.
さて今月の特集は股関節である.臨床的着眼点に新たな視点をお持ちの先生方に,運動機能的観点からお書きいただいた.対馬先生からは基本的な事項の確認をしていただいた.建内先生は臨床と研究を兼ね備えた参考になるレビューと先生ご自身の研究が満載されている.村上先生からは新しい有限要素法・マルチボディシミュレーションシステムをご紹介いただき,動作と応力集中との関連性について論じていただいた.奥村先生の論文は長い臨床経験から,現在の評価がよりシンプルになったことが伺える.森先生には独特な評価方法と治療方法をご紹介していただいた.また矢野先生には股関節疾患を全身から捉える技術の一端を紹介いただいた.理学療法の歴史が半世紀になろうとしているとき「新しい」ことは必須事項である.還元要素がまだ限られていることを考えれば,若い方にはぜひ,今までやられていないことにチャレンジしてほしいとつくづく思う.これらの論文をお読みいただき,大いに考えていただければ幸いである.
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