けんさアラカルト
マスター負荷試験による心事故予防
原田 高光
1
1東京女子医科大学成人医学センター検査室
pp.32
発行日 1999年1月1日
Published Date 1999/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903690
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潜在的な虚血性心疾患の発見を目的とした検査の1つにマスター2階段運動負荷試験がある.マスター2階段試験は階段昇降という,誰にでも行いやすい運動負荷で,簡単かつ経済的で,維持費および校正が不要という利点があり,各施設で行われる頻度が高い.その反面,日常生活以上の生体負荷を加えるので,予期せぬ心事故が起こる可能性がある(本稿では心事故は急性心筋梗塞,狭心症,重篤な不整脈など急を要する心臓発作および大動脈瘤破裂とする).
当施設の会員制人間ドックでは,マスター2階段試験をダブル負荷で行っており,1975〜1996年までの22年間で,会員数11,299名,延べ110,044名の受診者(平均年齢61歳)がおり,そのマスター2階段試験の心事故状況を調査した.
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