けんさアラカルト
臨床検査技師と臨床工学技士の業務
緒方 剛
1
1厚生省健康政策局医事課
pp.952
発行日 1990年6月1日
Published Date 1990/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900286
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臨床工学技士とは,法律上の定義によれば,「医師の指示の下に,生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うことを業とする者」となっている.生命維持管理装置とは,やはり臨床工学技士法による定義では,「人の呼吸,循環又は代謝の一部を代替し,又は補助することが目的とされている装置」をいう.生命維持管理装置の具体例としては,人工呼吸装置,体外式心臓ペースメーカー,除細動器,人工心肺装置,補助循環装置,血液浄化装置などがある.
臨床工学技士は,血液透析装置,その他これらの装置に関する業務の近年の発展と医療への適用の増大に対応して設けられた資格である.昭和62年2月の厚生省の「新たな医療関係職種の資格制度の在り方に関する検討会」中間報告において,「これらの業務は基本的な知識技術において深い関連性,共通性が認められるので一つの資格として整理し,早急に法制化すべきである」とされた.この報告を受けて,臨床工学技士法案が国会に提出され,昭和62年5月に可決,成立した.同法は,同年6月2日に公布され,昭和63年4月1日に施行されている.
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