FOCUS
遺伝子分析科学認定士
福地 邦彦
1,2
1昭和大学大学院保健医療学研究科
2昭和大学病院臨床病理診断科
pp.624-627
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207232
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遺伝子分析科学認定士
日常診療において遺伝子検査は,確定診断や予後診断に幅広く利用されている.遺伝子検査によって得られた結果は診断的価値が高い故,検査の実施方法と結果の解釈には高い精度が求められる.遺伝子分析科学認定士制度は,これら遺伝子検査を行ううえで,一定レベルの知識と技能が担保された人材を認定するために設けられた制度である.2007年に第1回の初級試験が実施され,初級合格者がさらに5年以上の研鑽を積んだ後に取得する1級試験が2012年から実施されている.
初級および1級遺伝子分析科学認定士のそれぞれの更新は,5年ごとにインターネットを利用しウェブ上で実施されている.遺伝子分析科学認定士の資格は,臨床検査の領域のみでなく,法医学領域や農林畜産領域などさまざまな分野においても有用である.資格取得の門戸は現場で業務を行っているベテランから学生まで広く開かれている.試験で問われる内容はホームページ上にてカリキュラムとして提示されており,ヒトの解剖学,生理学,生化学,分子生物学,遺伝子検査の倫理など広範である1).
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