連載 臨床医からの質問に答える
「血糖自己測定値が検査室での血糖値と合わない」と質問された
桑 克彦
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科
pp.70-73
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100326
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血糖自己測定(self-monitoring of blood glucose,SMBG)に用いる測定器などの簡易血糖測定器は,測定が簡便なことから緊急時や輸液などの処置施行時に使用する事例がある.しかしこれは大変危険なことである.このことが臨床上問題となり,厚生労働省から安全性情報〔医薬品・医療用具等安全性情報No.206(2004年10月)〕も出されている1).
図1はSMBG測定値に与えるマルトースの影響を調べた例である.一部の測定器で正誤差が生じる.このような現象は,輸液に用いられるマルトースやイコデキストリン以外に,負荷試験に用いられるガラクトースやキシロースなどを含んだ検体でも正誤差を生じる2).
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