特集 免疫学的検査の進歩
Ⅲ.自己免疫疾患・アレルギー
ヒスタミンテスト,脱顆粒
木村 郁郎
1
,
谷崎 勝朗
1
1岡山大学・第2内科
pp.1229-1232
発行日 1979年11月1日
Published Date 1979/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915272
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薬剤過敏症あるいはアレルギー性疾患患者の末梢血好塩基球や組織肥胖細胞は,当該薬剤や特異抗原に接触した際脱顆粒現象を起こし,同時にヒスタミンを遊離することが知られており,薬剤や特異抗原の検索あるいは治療薬剤としての脱顆粒抑制効果などの検討に応用されている.これらの反応は好塩基球や肥胖細胞の表面に付着したIgE抗体と抗原物質との結合により惹起されると考えられているが,一方近年補体(anaphylatoxin)によっても同様の反応が惹起されることが報告1)されている.本章ではヒスタミン遊離試験及び脱顆粒試験のうち,比較的容易に行いうる代表的な二,三の実験方法について簡潔に述べる.
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