新しいキットの紹介
原血清を用いるRAラテックス試薬の検討
岩田 進
1
,
阿久津 ひろ子
1
,
土屋 俊夫
2
1日本大学板橋病院臨床検査科
2日本大学・臨床病理学教室
pp.201-204
発行日 1978年2月15日
Published Date 1978/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914673
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
Singer1)らが,ヒトIgG吸着ラテックスがリウマチ因子と反応することを利用して開発したラテックス凝集反応は,術式も簡単であり,短時間で判定できることから広く普及しているが,試薬自体に関する問題や実際の使用上の注意点などがこれまでに指摘されてきた2,3).しかし,慢性関節リウマチの発症とリウマチ因子の役割が完全に解明されていない現在,試薬の特異性と鋭敏性の問題が依然残されている.
検査室では,判定しやすく,再現性及び安定性の優れた試薬が要求されている.現在市販されているRAラテックス凝集反応用試薬はすべて被検血清を希釈することを必要としているが,今回血清希釈を行わないで,原血清のままで反応させるダイレクト型のRAラテックス凝集反応用試薬が開発され,使用する機会を得たので,特にその試薬の安定性について検討を行った.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.