研究
日常脳波検査にみられる棘波群の出方
野田 治代
1
,
石山 陽事
1
,
江部 充
1
1虎の門病院臨床生理検査部
pp.1134-1137
発行日 1972年10月15日
Published Date 1972/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907782
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はじめに
日常の脳波検査を行なうにあたって,20分を必要所要記録時間とすることが望ましい旨国際脳波学会にJasper1)が提案している.しかしその根拠は明らかにされていない.奥村2)は突発性異常波について,本来それが出現する症例では10分の記録でほとんどが出つくすと報告している.記録時間については必ずしも一致した見解がなく,経験によってそれぞれの検査室で,また検査技師の判断で検査が行なわれている場合が多い.
記録時間を決めるうえで最も問題となるのは突発性異常波の出現とその出方である.したがってわれわれはその異常波の中で特に棘波群について,(1)記録開始後最初に出現するまでの時間,(2)一定時間内での出現個数,(3)出現間隔の3項目について検討したので報告する.
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