追悼
松村義寛先生のご逝去を悼み,中央検査室制度の黎明期,発展期に果たされた功績を偲ぶ
天木 一太
1,2,3
1日本大学
2前東京都赤十字血液センター
3「臨床検査」編集
pp.232
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901449
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東京女子医科大学名誉教授,本誌編集顧問,松村義寛先生には,平成4年11月27日肺炎のためご逝去になられた.先生のご専門は生化学であり,私は血液学なので,先生の真の偉大さは私にはわからないのであるが,本誌の編集でまことに長い間ご一緒させていただいたので,先生のご功績を偲びたいと思う.
日本の病院で最初の中央検査室制度は,昭和26年の国立東京第一病院研究検査科であり,細菌学の小酒井望先生が運営に当たっておられ,病理,生化学,生理,それぞれに専門医がいたが,私は昭和28年夏,血液検査室に入れていただいた.当時この制度の先達は,聖路加国際病院の橋本寛敏院長,東大血清学の緒方富雄教授,東一病院の守屋博管理部長で,橋本院長はまず臨床検査技師の専門の学校が必要とされ,理事長をしておられた学校に東京文化医学技術学校(中野区)を作られ,昭和29年には第1回生7名が卒業した.
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