増刊号 微生物検査 イエローページ
巻頭言—適切な微生物検査のために
岩田 敏
1
1慶應義塾大学医学部感染症学教室
pp.1199
発行日 2014年10月30日
Published Date 2014/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200022
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微生物検査は適切な感染症診療を行うためになくてはならない検査であり,微生物検査のデータなしには,日常診療を進めていくことはできない.実際に臨床の現場では,感染症を疑って治療する場合,まずは血液培養をはじめとする必要な培養検体を採取してから,抗微生物薬の投与を開始するようにしているし,そのように研修医や学生に対しても指導している.また微生物検査の結果が判明した後は,そのデータを基に,より適切な治療法を選択していくことになる.施設内感染防止対策をはじめとする感染制御の面でも,耐性菌サーベイランスやアウトブレイクがあった場合の疫学調査など,微生物検査なしに対策を進めていくことはできない.
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