病院管理フォーラム
[臨床工学技士]高気圧酸素治療
西山 博司
1
1名古屋大学医学部附属病院高気圧治療部
pp.268-269
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900325
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われわれが携わる高気圧酸素治療(以下,hyperbaric oxygenation therapyの頭文字をとり,HBOと略記)は,大気圧よりも高い気圧環境に患者を収容して酸素吸入を継続させ,血液中の溶解型酸素を増量させる特殊な酸素療法である.全身および局所性の低酸素症による種々の疾患治療に効果があり,近年ますます有用性を増している.HBOは患者に異常な環境条件を課する治療法であり,予想されるあらゆる危険から患者を守るため万全の注意をしなければならない.とくに酸素の使用による環境雰囲気の酸素分圧上昇は火災発生の誘因となり,患者を危険に陥れる可能性が大きいので,装置の操作,治療の管理など安全管理上の問題点も多い.以下,HBOに携わる技師の立場から業務内容を紹介する.
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