解説 米国JCAHの病院認定マニュアルについて・8
医療記録部門(1)
大道 久
1
,
三宅 史郎
1
1日本大学医学部病院管理学教室
pp.148-149
発行日 1985年2月1日
Published Date 1985/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208518
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既に本連載においても何度か触れられているように,米国の病院,あるいは医療の運営において,手続きや内規を文書として明確にすること,あるいは結果や実績を書類として整備,管理しておくことが極めて重視されている.これは多民族国家であり,契約行為を重んずる米国社会そのものの特性と無縁ではないであろう.
このことは医療行為そのものの記録である医療記録,すなわち診療録についてもそのままあてはまることである.病院医療の水準を確保するための病院認定において医療記録が重視されることは当然のなり行きである.前回に述べた医療の質の確保(Quality Assurance),および施設利用検討(Utilization Review)における主要な検討対象は医療記録である.本マニュアルにおいても医療記録部門に五つの標準を設定し,詳細な解説が付されている.この項の基本理念は次のとおりである.
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