特集 医療の変革に対応する医療関係事務
医事業務の拡大と処理技術
青戸 晴彦
1
1近畿大学医学部附属病院
pp.586-590
発行日 1982年7月1日
Published Date 1982/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207780
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そもそも,医事業務というものが,いったいなぜ,今日のように拡大してきたのでしょうか.国民皆保険や,様々な社会福祉制度が充実するようになり,どんな患者さんでも,気軽に病院に来ていただけるようになったこと,また,病院を経営する側にも,新しい分野の学問である病院管理というものが導入されてきたことにより,患者さんを受け入れる側が,真の医療の提供とはいったい何かというようなことを研究するようになってきたことなども一因でありましょう.そして医療の高度化,専門化が進むに伴い,病院内では業務が様々に分業化され,技術職の人たちが,繁雑な事務的な仕事をするようなことをなくする必要が生じてきました.そのために事務部門から,その現場に職員が出向して行き,専門的な業務と事務的な業務を完全に分離させてしまったのです.このような経過で,医事業務がだんだんと拡大してきたように思われます.
これから当院の医事業務について少し述べさせていただく前に,その機構が,どのようになっているのかを示す資料を掲げさせていただくことにいたします(表).これから先を読んでいただくに際して,一つの参考にしていただければ幸いに存じます.
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