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病院の経営診断法について(1)—第2回日本病院管理学会シンポジウムより
島内 武文
1
,
吉川 幸雄
2
,
岩佐 潔
3
,
一条 勝夫
4
,
紀伊国 献三
2
,
石原 信吾
5
,
清正 清
6
,
原 素行
7
1東北大学
2病院管理研究所
3病院管理研究所医療管理部
4病院管理研究所経営管理部
5虎の門病院事務部
6人事院行政管理部
7早稲田大学診療所
pp.58-74
発行日 1965年11月1日
Published Date 1965/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202721
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島内(司会)ただいまから「病院の経営診断法について」のシンポジウムをいたします。
私が司会を務めさしていただいておりますので,一応初めに少し申し上げたいと思います。私たちも多少病院の経営診断などを頼まれましたことがございますが,なかなかよそのうちのふところ工合というものはわかりにくいものでございまして,個人々々であっても,なかなかこれはむずかしいことで,まして大きな病院でございますと,わずかひとつの部門でさえも,私どもがそこへいすを持ち込んで,1週間ぐらい一緒におりましてもわからないというのが実情でございます。ところがまた,何度も病院を見せていただいておりますと,玄関にはいりまして眺めたところで,多少とも「ははあ,ここはこういう病院じゃないか」というような直感も,何となく働く場合も出て参ります。パーキンソンという人が,産業を男性的産業と女性的産業とにわけまして,それを,パーキンゼー報告として「ライフ」に載せております。そうなりますと,産業にも男性的産業と女性的産業のものがあるというので,私どもはそう思って病院をみておりますと,やはり病院にも男性的病院と女性的病院があるようであります。ある病院に行ってみますと,医者は大ていはりきって患者をみている,ところが裏のほうにまわってみますと,何となく金が流れていってしまう。
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