病院管理講座 実務編・15
財務諸表の作り方の実際
pp.85-90
発行日 1964年5月1日
Published Date 1964/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202350
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病院と企業会計
病院事業は経済的にみると,建物,附帯設備,医療機械等の設備を利用し,医師をはじめ,いろいろの職種の職員が,薬品,給食材料等の材料を使い,水道,電気等の消費を行なって,医療サービスを行なうところである。しかも,医療サービスは経済的な価値をもつものであるので,継続的に経済的活動を行なう事業体であると云えるのである。
生産活動を行なう事業体としては一般的には,最小の経済的消費によって最大の経済的価値を生み出すことが,その目的であるが,病院においても,全く同様である。ただ一般産業において,経済的消費と経済的価値造成の差は利潤によって示されるが,病院においては,その社会的性格から,単に利潤の大小によるべきではなく,医療サービスの質の問題となるということにその違いがあるに過ぎない。
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