連載 病院のお悩み相談室・1【新連載】
病院経営層の業務・役割と事業承継
垂水 謙太郎
1
1株式会社エム・アイ・ファシリティズ 業務推進本部
pp.71-75
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102699
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■連載をはじめるにあたって─厳しい経営環境
病院経営が右肩上がりであった時代も,今は昔.「病院経営冬の時代」と言われてすでに久しく,10年前には9,000以上あった病院数も2010(平成22)年には8,670病院まで減少しています(図1).病院数と病床数の変動傾向をみると,2001(平成13)年を起算点として,2010年には病床数が96.8%(▲3.2%)であるのに対し,病院数が93.8%(▲6.2%)となっています(図2).
病院の倒産件数は,2007(平成19)年の18件をピークに,2009,2010年はともに10件を上回る倒産件数となっています(図3).2011,2012年は大幅に減少していますが,これは,「企業再生支援機構」の活用に加え,2009年12月に施行された「中小企業金融円滑化法」によるところが大きいと考えられます.全国の病院の約6割が赤字と言われる中,今後,消費税の増税も控えており,病院経営のかじ取りはますます重要になってくると言えます.
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