グラフ
高知版病院PFIとは? 「患者さんが主人公」を理念に動き始めた高知医療センター 高知医療センター
pp.601-606
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100053
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高知県立中央病院(400床)と高知市立市民病院(410床)を統合した,高知医療センター(648床)が,本年3月1日に開院した.県と中核市の自治体病院の統合,および病院へのPFI(Private Finance Initiative)導入は,ともに全国初のケースである.
利用者の動向
統合による病院移転にあたり,旧県立・市民両病院では患者の安全を図りつつ転退院を進め,最重症患者78名を当センターに移送した.
入院患者は,開院後1週間で200名,3週間で400名を超え(4月平均457名),5月には500名を超えることが多くなった.一般病床は満床に近い状態である.
外来に関しては,外来数の多かった旧二病院の傾向や「新病院効果」から,1日あたり1,000名は超えると見込んでいたが,予想を大幅に下回っている.外来患者数は初日が262名.2週間目に500名を超え,5月上旬には700名を超えた日もあったが,その後,500名後半~700名弱の間で推移している.
しかしながら,24時間年中無休の救命救急センターが初日からフル稼働しており(救命救急センター外来数は3月1,105人,4月1,021人,5月1,074人),年中無休の総合周産期母子医療センターも順調である.
旧二病院と比べて,救急や重症患者の割合が多く,平均単価は入院・外来ともに予想を上回り,収入面で外来患者の少なさを補っているという状況である.
また,屋上に設けたヘリポートも3月には早速12人の患者搬送に活用された.新センターは,「県下全域を診療圏とする高度急性期病院という使命が実現できているのではないか」と吉岡諄一企業長は話す.
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