特集 STA-MCAバイパス術—日本が世界に誇る技を学ぶ
Ⅳ各病院におけるSTA-MCAバイパス術の工夫 Short Topics
奈良県立医科大学におけるSTA-MCAバイパス術の工夫
山田 修一
1
1奈良県立医科大学脳神経外科
pp.867
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436204636
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成人に対する頭蓋内・外バイパスは動脈硬化性変化に伴う頭蓋内血管狭窄あるいは閉塞に対して行われることが多いと思われるが,その場合レシピエントとなる浅側頭動脈も同様に動脈硬化性変化を来していることが予想される.動脈硬化性変化を来した血管は手術操作により簡単に解離を起こすことがある.バイパス術において解離を起こした血管の外膜のみを縫合してしまうと血流再開時に解離を広げることになり,バイパス血管の閉塞を来すことになる.これを避けるために,浅側頭動脈の動脈硬化性変化が強いと予想される際には,吻合前に浅側頭動脈の解離予防策を講じている.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2025年8月まで)。
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