#総合診療
#書評:認知症疾患診療ガイドライン2017
小野 賢二郎
1
1昭和大・神経内科学
pp.1120
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201655
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わが国では、高齢者人口が未曾有の速さで増加し、それに伴い「認知症」を有する高齢者が増え、大きな医療・社会問題となっている。認知症高齢者の数は現在、全国に約462万人と推計されており、2025年には700万人を超えると推計される。これは、65歳以上の高齢者のうち、「5人に1人」が認知症に罹患する計算となる(厚生労働省、2015年1月)。
認知症のなかでも最も頻度の高い疾患がAlzheimer型認知症であり、わが国では治療薬としてドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンが用いられているが、これらの薬剤は投与を続けても認知機能低下の速度を低下させることができないため、認知機能低下の速度を低下させる薬剤、すなわち、早期投与によって進行そのものを修正できる疾患修飾薬(disease-modifying drug:DMT)の開発が活発に行われ、実際にわが国においてもDMTの臨床治験が増えてきている。
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