巻頭言
巻頭言
河村 満
1
1昭和大学医学部内科学講座神経内科学部門
pp.5
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101093
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本号から岩田 誠先生に代わって,本誌編集主幹の指名を受けましたので,ご挨拶させていただきます。
私は,学生時代に平山惠造先生(千葉大学名誉教授)の『神経症候学』(文光堂)を読んで,大変な刺激を受けました。神経症候と神経系との関連を解き明かす臨床医学的アプローチに大きな魅力を感じたのです。母校の横浜市立大学には神経内科の独立した講座がまだなかったこともあり,卒業してすぐに,平山先生が開設・主催なさった千葉大学神経内科に入局させていただきました。その後,大脳病変の神経症候学に特に興味を持って,臨床神経心理学を専門に選びました。研究を進めるうちに,神経心理学は,生理学や心理学などの多くの領域と関連があることがわかり,内外の多方面にわたる専門家と知り合うことができました。16年ほど前に,現在の昭和大学神経内科に移りました。本誌の前身である『脳と神経』の編集メンバーに加えていただいたのは12年前で,まだ助教授の時であったと思います。最初の会議で近くの席にいらした柳澤信夫先生(信州大学名誉教授)が,緊張している私に優しく声をかけ,リラックスさせてくださったことをまだ鮮明に記憶しています。
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