増刊号特集 術者からみた局所解剖
Ⅱ 下部尿路系の局所解剖
2.前立腺(精嚢)
経会陰式根治的前立腺摘除術
頴川 晋
1
Shin Egawa
1
1北里大学医学部泌尿器科
pp.104-108
発行日 1997年4月30日
Published Date 1997/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902039
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経会陰式根治的前立腺摘除術は,1904年,ジョンスホプキンス大学のHugh Hampton Youngが考案した術式である。現在,前立腺癌の根治術としては,Patrick C.Walshらによる恥骨後式神経保存術式がより一般的である。しかし本術式は,腹部の切開が不要,術後の疼痛が軽度,術中出血が少なく輸血を必要とすることが少ないなど,恥骨後式術式では得られにくい利点も多いため,最近とみに見直されてきている。本稿では同術式の手順に沿い,男性会陰から前立腺部にかけての局所解剖を解説する。
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