欧米旅行記
読書寸感
中村 康
pp.529-530
発行日 1955年3月15日
Published Date 1955/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202182
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〔1〕A.C.Copper氏著An introduction to cli-nical Orbitonometry.Stenfert Kroese-Leiden発行,124頁,1948年版。
Coppor氏にはモントリオールの第17回国際眼科学会のMarshall会長の招待会で面会に来た40歳前後の人で夫妻共に来り英語は夫人が通訳をしていた。然し本書は英語で書かれている。著者はVan der Hoeve教授の門下生である。研究部門と臨床部門とに分れ第1章に本研究の歴史的考察を述べ次に理論をとき此研究が眼窩疾患の発見にどの様に役立つかの実証をあげ第3章に検査器械を解説し図解によつて検査方法を詳述している。第4章は著者の造つた器械を健康眼窩に応用して基準曲線を述べ第5章眼窩圧の要素値を第2編と言へば臨床篇ではGraeves症,指端巨大症,眼窩炎衝,腫瘍等の検査成績をあげ此「オルビトノメトリー」がどの様に診断上利用価値のあるものかを解いている。此オルビトノメトリーと言う言葉は本邦であまり用いられていないが,結局眼窩の上から眼窩の抵抗圧を測定すると言つたら一番わかり易いと思う。
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