連載 カラーグラフ 知っていると役立つ婦人科病理・1【新連載】
What is your diagnosis?
清水 道生
1
1北海道大学医学部附属病院病理部
pp.880-883
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903701
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外科病理(診断病理),すなわち欧米でいうsurgical pathologyという学問が最近日本でもようやく見直され,その重要性が再認識されつつある.臨床においては病理診断は多くの場合最終診断であり,したがってそれに携わるものには広範な知識と判断力が要求される.そして婦人科領域の病理においては新しい概念が次々と提唱されており,臨床医のみならず,病理医もup-to-dateな知識をつねに吸収していこうとする姿勢が必要になってきている.今回の“知っていると役立つ婦人科病理”のシリーズでは日常の産科婦人科領域においてよく遭遇する疾患を中心に,ときにはまれではあるが知っておくべき疾患を加えて,その病理所見について毎回1〜2症例を呈示していく.また,婦人科領域においては組織診断だけでなく細胞診も重要な位置を占めており,必要に応じて細胞診も加味していく予定である.
形式としては,実際に病理診断を行っている産婦人科医や病理医が当然知っておくべき疾患概念や臨床病理学的事項を各臓器ごとに取り上げ,最初のページはその肉眼像や組織像のカラー写真を“What is your diagnosis?”のタイトル通りに質問形式で呈示し,次のページではその写真についてどのような所見が認められるのかを詳細に解説し,3ページ目に各々の疾患について知っておくべき事項を簡潔に記載するという形式で進めていく.
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