私の座右書
感銘深き名著との出会い
野嶽 幸雄
1
1慶応大学
pp.646
発行日 1966年8月10日
Published Date 1966/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203537
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教職にある身として,常に最新の知見に留意する義務を負う私にとり絶え間なく到着する内外の新刊書や雑誌が文字通り座右書となつている。しかしそれらはまもなく机上から書棚に移されて座後書になつてしまう。この目まぐるしい閲読に際し私の脳裡にいつも浮ぶのはフランスの哲学者アランが与えた教養人の定義である。曰く「あらゆるものを読み,あらゆることを知り,あらゆることを忘却し洗練された精神のみを残し得る者」と。
著書においてもまた然りで,その具象化の代表としてGreenhill,Ea—stman,Novak等の名著をあげ得ようか。
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