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文献抄録
鈴村
,
増淵
pp.130
発行日 1948年6月1日
Published Date 1948/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200123
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發疹チブス患者の月經異常及び性器出血に就て
藤森速水,西本捨三, 日婦會誌42卷6號5頁 昭和21年の春大阪地方の發疹チフス流行に際し、32名の女性患者に就て月經異常及び性器出血を臨牀的に檢査した。月經來潮豫定日より性器出血を呈したのは11例で、3日乃至14日早く來潮した。他の2例は發病前無月經であつたが、發病後性器出血を認めた。罹患中性器出血なく、其の後も少くとも1月は無月經のもの6例、豫定日後性器出血又は月經のあつたもの4例であつた。異常性器出血は子宮への血液流入増加、靜脈性鬱血、部分的肉芽性炎症によるものと思はれるし、無月經は卵巣機能の變調により二次的に子宮内膜變化が完全に營まれなかつたによるものと思ふ。妊娠中のもの3例中、少くとも1例は高熱により流産した。他の1例は梅毒を伴つて流産し、殘の例は全快後早産した。
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