連載 Obstetric News
妊娠中の嘔気と嘔吐の管理(1)
武久 徹
1
1武久レディースクリニック
pp.978-979
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103497
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妊娠初期に約50%の妊婦は,嘔気と嘔吐(nausea and vomiting of pregnancy : NVP)を経験し,25%は嘔気のみを経験する.約35%の妊婦は,NVPが臨床的に著しく,仕事や家族関係に悪影響を与える.約1%の妊婦は,脱水,体重減少,ケトン尿症を伴った妊娠悪阻を発症する.しかし,胎児器官形成は最終月経から4~10週間なので,NVPの治療には,安全な薬物療法が必須である.
2013年4月に米国食品医薬品局(FDA)は,初めて,NVPの治療薬を使用承認した.承認に至るまでの歴史的背景について,妊娠と薬の専門家であるNiebyl氏と前米国産婦人科学会(ACOG)会長だったHale氏が共同でACOGの出版物で解説している.
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