今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方
V. 腫瘍
[癌治療の副作用]
95.抗癌剤(特に白金製剤,パクリタキセル)治療による末梢神経障害の対処と処方について教えて下さい.
安水 洸彦
1
1NTT東日本関東病院産婦人科
pp.616
発行日 2003年4月10日
Published Date 2003/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101036
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1 診療の概説
抗癌剤の特異的副作用である骨髄機能抑制にはG―CSF,嘔吐には5―HT3受容体拮抗薬などの対処法が確立し,代わって手足のしびれ,刺痛,感覚異常などの末梢神経障害が重要な用量規定因子(dose―limiting factor : DLF)となってきた.特に婦人科領域の悪性腫瘍治療のキードラッグとなる白金およびタキサン製剤(特にシスプラチンとパクリタキセル)は末梢神経障害の発生頻度が60~90%(Grade 1も含める)と高く1~3),患者のquality of lifeの低下を招くこともしばしばである.
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