視座
整形災害外科学研究助成財団ならびに今後の骨・関節研究体制について
山内 裕雄
1,2
1順天堂大学
2整形災害外科学研究助成財団
pp.3-5
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100001
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整形災害外科学研究助成財団
本財団は1978年,京都で大成功裡に開催された第14回国際整形災害外科学会(SICOT)での剰余金に新たな寄付金を加え,1983年1月に研究助成事業を目的とする財団法人として認可・設立されたものである.初代理事長は故天児民和九大名誉教授,その後,津山直一東大名誉教授に受け継がれ,昨年2月の津山先生ご逝去にともない,5月から不肖私がその重責を担うこととなった.当初は預金利子から研究助成金・外国研究者招聘費などを支出してきた.しかし国からの補助金のない真のボランティア財団であり,近年の超低金利により管理運営費支出もままならない,基本財産さえ食いつぶさなくてはならないという事態となり,一時解散案さえ出たが,いったん解散してしまったら再設立は極めて困難であろう,なんとか細々ながらも存続させよう,そのためにはこの際大いに活性化をはかろう,という理事会の意向で現在動いている.
諸外国の学会にはその背後に財政的支持基盤としてFoundationを持つところが多く,国によっては寄付金に免税措置が与えられている場合もある.しかし「文化国家」日本にはそのような特典はなく,所轄官庁である文部省は「監督指導」だけという情けない状態にある.
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