Japanese
English
研究と報告
EMBU尺度(養育体験認知に関する自己記入式調査票)の日本語版作成と信頼性検討
Development of a Japanese Form of EMBU Scale and Study on its Reliability
染矢 俊幸
1
,
高橋 三郎
2,3
,
門脇 真帆
4
,
REIST C
5
,
TANG SW
5
Toshiyuki SOMEYA
1
,
Saburo TAKAHASHI
2,3
,
Maho KADOWAKI
4
,
Christopher REIST
5
,
Siu Wa TANG
5
1滋賀医科大学保健管理センター
2滋賀医科大学精神医学講座
3現,埼玉江南病院
4滋賀大学大学院教育学研究科学校教育専攻
5カリフォルニア大学アーバイン校精神科
1Health Administration Center, Shiga University of Medical Science
2Department of Psychiatry, Shiga University of Medical Science
3Saitama Konan Hospital
4Department of School Education, Graduate School of Education, Shiga University
5Department of Psychiatry, University of California, Irvine
キーワード:
EMBU
,
Parental rearing
,
Reliability
,
Transcultural psychiatry
Keyword:
EMBU
,
Parental rearing
,
Reliability
,
Transcultural psychiatry
pp.1065-1072
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904188
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【抄録】自分が受けた養育体験を評価するための自己記入式調査票(EMBU尺度)日本語版を作成し,その信頼性を検討した。日本語版の作成は英語版EMBU尺度の翻訳により行った。本調査票を配布した後,同意の得られた107名より回答が得られ,うち63名については再現信頼性検討のために3か月後に再検査を行った。主成分因子分析の結果,拒絶・情緒的暖かみ・過保護(成績重視)・過保護(過干渉)・ひいきの因子が抽出された。またArrindellらの4つの下位尺度を用いた因子分析では,拒絶に通じる過保護と情愛に満ちた受容の2つが抽出された。これらの因子構造は再検査でも同様であり,他国語版EMBU尺度と一致する構造であった。4つの下位尺度の内的整合性や再検査法による再現信頼性も十分良好であり,以上の結果から日本語版EMBU尺度の安定した因子構造と高い信頼性が確認された。
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