特集 精神療法の限界と危険
第1回日本精神病理・精神療法学会シンポジウム
一般質疑
pp.124-127
発行日 1965年2月15日
Published Date 1965/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200803
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島崎敏樹(東京医歯大教授) 私の兄の西丸が申しあげましたので,弟もちよつと——。
昭和28年と思いますけれども,仙台での日本精神神経学会のシンポジウムで神経症がとりあげられました。私もそのときスピーカーの1人としてお話しましたが,そのとき私,精神療法には,1人1人皆その人の持論があり,立場があり,信念があり,信条があり,つまり百人百説であるということ,百人百説でなければならぬということを申しました。きようもスピーカーの方から,だいたいそういうお話が出たようです。ことに井村先生がいわれたように,信条というものが根底にあつて,それから発想することが必要です。ということは,1人1人個の尊厳をもつているということであつて,つまり私どもは分割不可能な存在であるということです。しかし,あれから10年以上たって,私の近ごろの考えはまつたく変わりました。きようはそのBekenntnisをいたします。
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