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ミニレビュー
日本におけるDSM-5診断基準による摂食障害の分類について
DSM-5 for the Diagnosis of Eating Disorders in Japan
中井 義勝
1
,
任 和子
2
,
野間 俊一
3
,
浜垣 誠司
4
,
高木 隆郎
4
Yoshikatsu NAKAI
1
,
Kazuko NIN
2
,
Shunichi NOMA
3
,
Seiji HAMAGAKI
4
,
Ryuro TAKAGI
4
1京都健康科学研究所
2京都大学大学院医学研究科人間健康学専攻
3京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座精神医学教室
4高木神経科
1Kyoto Institute of Health Sciences, Kyoto, Japan
2School of Health Sciences, Faculty of Medicine, Kyoto University
3Department of Psychiatry, School of Medicine, Kyoto University
4Takagi Psychiatric Clinic
キーワード:
Feeding and eating disorders
,
Avoidant/restrictive food intake disorder
,
Binge eating disorder
,
DSM-5
Keyword:
Feeding and eating disorders
,
Avoidant/restrictive food intake disorder
,
Binge eating disorder
,
DSM-5
pp.245-253
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102677
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はじめに
DSM-Ⅳ精神疾患の診断・統計マニュアル(以下DSM-Ⅳ)1)は1994年に出版されたが,その後,20年近く経った現在では日常診療に合わない点が出てきた。そのため,改訂作業が数年前から進められ,改訂版のDSM-5が2013年5月に出版された2)。
Eating disorders(摂食障害,以下ED)については,コロンビア大学のWalsh博士を中心とするDSM-5 Task Forceが2006年に結成され,NIHの助成を得て討論会が持たれたが,筆者らは2009年開催の討論会に参加し,日本のデータを発表する機会を得た9)。その後もEating Disorder Research Society年次集会で行われた,摂食障害診断基準のDSM-5への改訂に関するシンポジウムに参加してきた。
また,筆者らを受診した1,029例のED患者を対象にDSM-Ⅳ診断基準とDSM-5診断基準による病型分類の比較を行い,その結果をEuropean Eating Disorders Review7)に発表した。そこで,筆者の発表した論文をもとに同様の方法で検討したBirgegardらのヨーロッパの成績3)と比較した結果を報告する。
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