Japanese
English
原著
珪肺患者の心弾動図に関する研究—心肺機能検査法としての試み
Ballistocardiographic study on the Silicosis:as a method of the Cardiopulmonary functional test.
柴田 完
1
,
西村 文夫
1
,
姫井 盂
1
Kan Shibata
1
,
Humio Nishimura
1
,
Hazime Himei
1
1岡山労災病院内科
1Internal medicine, Okayama Rōsai Hospital.
pp.859-865
発行日 1961年12月15日
Published Date 1961/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201049
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I.はしがき
近時,肺生理学のめざましい発展と共に肺機能検査法が長足の進歩を遂げ,臨床分野に補償の分野に多岐にわたつて採用されつつあることは衆知の通りである。労働省が新たに施行した「じん肺法」にも従来よりもより多くの心肺機能検査法が採用せられ,労務管理区分決定のための有力な資料となつている。原因は多々あるであろうが,心肺機能検査の成績が被検者の自覚症と一致しないのをしばしば経験する。より良い心肺機能検査方法が一つでもより多く出現することを所望されるゆえんである。
心弾動図法Ballistocardiography は元来心機能検査法として研究されてきたものであるが,呼吸の影響をすこぶる強く受ける。この特性が各種肺疾患に関する心弾動図の研究を促したものであろう。肺疾患に関する幾多の報告があり,珪肺についても既にBrown1),丸岡2),市毛3)の報告がある。
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