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編集後記
小田 丈二
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1東京都立がん検診センター消化器内科
pp.403
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403203503
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近年,対策型胃内視鏡検診が普及し,上部消化管内視鏡スクリーニング検査が広く行われてきているが,上部消化管を専門とする医師だけが検査をするわけではないという現状を考慮する必要が生じてきた.そこまで頻度が高いわけではないものの,上皮下発育を呈する食道病変に対するアプローチも知っておく必要がある.本号では,上皮性か非上皮性か,腫瘍性か非腫瘍性の病変かといった鑑別のポイントや,経過観察でよいのか積極的に専門家に相談すべきか,その取り扱いについて,ある一定の基準を示すことができればと考え企画した.
序説として小山は,食道表在癌,特に粘膜下腫瘍様食道癌や特殊組織型の食道癌,まれな食道腫瘍など本誌の歴史を振り返りながら,食道病変に対する診断にIEE(image enhanced endoscopy)の出現が診断に大きく貢献したことは間違いないが,このような病変にはさらにEUSなどを駆使して診断に迫る必要があると述べている.
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